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ローパスフィルター

ローパスフィルター


  基本


ローパスフィルターは、日本語では低域濾波(ろは)器と呼ばれます。
英語で書くと Low Pass Filter です。LPF と略されることが多いです。

理想的な LPF


理想的なローパスフィルターの周波数特性は次図のようなものです。


ある周波数 fc よりも低い周波数の成分はそのまま通し、fc よりも高い周波数の成分は通さないという特性です。

この、ある周波数 fc のことを、遮断周波数といいます。遮断周波数という用語よりも、「カットオフ周波数」と呼ぶことのほうが多いです。

例えば、カットオフ周波数 fc が 100 Hz のとき、10 Hz の正弦波はこのフィルタを通過することができますが、1000 Hz = 1 kHz の波はこのフィルタを通過することができません。

実際には、上図のような理想的な特性を持ったフィルタを実現することはできないので、必要な精度で、上記特性に近いフィルタを作ることになります。世の中には色々な種類のローパスフィルターが存在しますが、それらは、各々の目的で必要とされる精度やコスト、空間的制約などの条件を満たすために生み出されたのでしょう。

受動素子で構成した LPF


一番簡単なローパスフィルターは、抵抗 R とキャパシタ C を一つずつ使用した構成のものでしょう。


この回路は抵抗分割器で見た、インピーダンス分割の形になっています。伝達関数(入出力の関係) H(s) は次のように表されます。



周波数応答


周波数応答をみるため、s=jω を代入します。


ただし、ωc=1/C1R1 と定義しました。この ωc と先に出てきたカットオフ周波数 fc の間には ωc=2 π fc の関係があります。

これより、振幅比 |H(jω)| と位相 arg(H(jω)) は次のようになります。


この RC からなる LPF の Bode 線図を、カットオフ周波数 fc = 100 Hz のときについて書くと、次図のようになります。


振幅について、理想的な LPF の特性に比べると、高域での減衰が悪いのがわかります。理想的には 1000 Hz のところでは振幅はゼロのはずなのですが、1/10 程度にしか減衰していません。このような特性でも目的の処理を果たすのに十分な場合もあれば、不足している場合もあります。不足している場合は何らかの工夫をして、特性を改善してやる必要がありますね。

位相についてみると、 fc よりもだいぶ前の周波数から位相が遅れはじめ、f=fc で 45° の遅れになっています。さらに高い周波数になると 90°の遅れになります。

過渡応答


ローパスフィルターの過渡応答の例を見てみましょう。

カットオフ周波数 fc = 1.0 Hz のローパスフィルターに、高さ 1.0 で、幅を変化させたパルスを入力したときの出力を見ます。幅は 2.0 s, 1.0 s, 0.1 s, 0.01 s と変化させます。それぞれのパルスを t = 1.0 s から印加します。

最終更新時間:2005年07月13日 23時59分26秒